媚びない女/カーデュ 12年

ありふれたスタンダードだから書かなかった訳じゃなく、これは恥ずかしながら飲んだことがなかったのだ。この手の形状のスコッチは細長いものに比べ人気がない気がするのは気のせいか、印象か・・・

ジョニー・ウォーカーの原酒として有名だし、お手軽価格だし、いいんじゃない?とおもっても誰に聞いてもいい顔をしない、いやみな知らないかいい印象がなさそうなのだ。

とあるモルトバーでも、たまには趣向をかえて「カーデュあります?」って聞いても、ちょっと嫌な顔して「それは置いてないんだ」と言われた事もある。なんか店主が好きじゃないんだ認めてないって態度も感じてしまった。

そんなカーデュが我が町のはじめて訪れたバーにあったのでいただいてみた。
この価格感はいいですよ。

ラフロイグのソーダ割から続いていただいたはじめてのカーデュは、おやまぁ、立派にスぺイサイド、男前に太いやんけという印象で、甘く深い芯のある飲みごたえ、しかし甘さの中に苦さもあるのだこれが・・・わかりやすく言えば濃厚でしっかりした味わいです。麦というより樽の木のニュアンスがよく出ています。

なんだ、しっかりしてるじゃんとおもい、よーく味わってみると、これが不思議で華やかに広がらない。ズンと喉を抜けて胃にストンと落ちていくような感じで期待に反してフワッと広がっていかないのであった。

フムフム、これがカーデュの個性なんだな、太くて濃厚で甘苦いんだけど、ふんわりフローラルな華やかさがないのだ。ブレンデッドの原酒としては芯の強さをつかさどる役目で、華やかさは別の原酒に任せているんだろう。

俺は好きだよ、こういう媚びない女・・・
昔、美人だけど性格がきつくて、協調性がなくて、笑いも媚びもせず、とっつきにくい女を口説いたことがあるもんね。
周りからはお前よくあの女を口説いたな、誰にもなびかない女だぞと驚かれたもんね。
でも、最後は捨てられたもんね・・

そういう変わった人間が好きなんだ。
芯の強い、他と違う人間が好きなんだ、男も女も・・・

カーデュはそんな骨太な男といいたいところですが、このブログ的には媚びない女

なのでした。
人気ない(とおもう)けど、素晴らしい個性やんけ。好きかも・・・

その後、またアイラに戻りたい気分で、アイラのなんか・・・と注文したら、こんなのどうですかとフィンラガンを出していただきました。

いいなぁ、この店、高いの勧めてこない、私の身の丈にあった素晴らしいチョイスである。

そう、僕みたいな貧乏人はラフロイグなんかじゃなくてこれ、フィンラガンやアイリークで十分なんす、実は・・・

この店も気に入りました。
また、ちょくちょく訪れよう。

カーデュ蒸溜所は、以前に採り上げたノッカンドゥ蒸溜所から北へわずか1kmの場所にあります。
ゲール語で「黒い岩」という意味を持つこの蒸溜所は、1811年に農家を営んでいたジョン・カミングによって創業しました。
しかし当時はまだウイスキーに多額の税金をかけられていたため、農閑期にこっそり密造していました。

1824年に酒税法が改正され、カーデュ蒸溜所は政府公認となり堂々と製造を始めます。

経営はジョンの息子ルイス、その後彼の妻エリザベスへ引き継がれました。
エリザベスは蒸溜所の改築を始め、ウイスキーの製造で大きな改善を図ったことで、カーデュの原酒は名を上げていきます。

そして1893年に、ジョン・ウォーカー&サンズ社が蒸溜所を買収、後にジョニーウォーカーのキーモルトの一つとして使われるようになりました。

著者について: yipman
香港の中国武術家。詠春拳葉問派宗師。

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