隣国で惚れた女/ティーリング 12年 ブランデーカスク ウイスキーマガジン

もう何度も書いてバレていますが、ここ柏でスコッチばかり求めても限りがあるので、最近は何でも飲むようになりました。でもやっぱり蒸留酒かなぁ、日本酒は怖い。こちら、アイリッシュですが、以前飲んで惚れた、ブランデーカスクだったのでね。

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この前に飲んだ

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こいつが素晴らしかったので、正直印象は鮮明ではないのですが、その差にがっかりするような事はなく、続けて美味しくいただける素晴らしいモノでした。アイリッシュやカナディアン、バーボンもたまに飲みますが、スコッチほど尖ってなく、ライトボディですんなり入るので、個々の印象は薄い。

このティーリングも、ほろ酔い状態ではスコッチと明確に何が違うのか、鈍感な舌だけではわからないほど自然でしたが、さすがはブランデーカスク、しっかりした個性と飲みごたえがありました。

色は艶のあるゴールド。香りはブランデーカスクらしい品のある白ブドウのアロマを中心にグリーンアップル、メロンといったフルーツ、ウッドスパイス、和三盆糖へと変化して行きます。口に含むとジューシーなシャインマスカット、完熟アップルのフルーティな甘みに滑らかなトフィーが絡み合い、次第に蜂蜜をかけたビスケット、バニラクリームへと変化して行き、スゥッときれいに切れ上がります。

とは私の印象ではなく解説です。

和三盆糖ってなんなのよ・・・

ボトラーとの事で、原酒は何かわかりませんが、今まで飲んだアイリッシュの印象と違い、骨太です。樽のニュアンスやオイリーさなどがしっかりしており、濃厚でさらにブランデー由来の上品な香りと甘さがあります。これは例外的な構成でしょうが、今まで飲んだアイリッシュの中ではベストです。

独特なカネマラなどとは別の飲み物のような印象です。

スコッチ好きでも、ブランデーカスクとなるととても少ないので、それにこだわってみたい時、このティーリングいかがでしょうか?アイリッシュですが、そんなの関係ないほどに、芳醇で上品で深い、飲みごたえを与えてくれます。うん、ブルイックラディさえ飲んでなければこの日のMVPはこいつでしたよ。

何でもかんでもスコッチ、シングルモルトなんじゃと言うつもりはありません。
アイリッシュでも全然OKです。

ティーリングウイスキー社はアイルランドのダブリンに本拠を構えるインディペンデントボトラー(独立瓶詰業者)です。
アイリッシュ・ウイスキーのブランドの大手メーカーによる寡占化が進む中で、大手に属さない独立した会社として、消費者に多様な選択肢を提示する機会を与えるべく設立されました。

2012年にビーム社がクーリー蒸留所を買収したところから、このティーリング社はスタートしました。
アイリッシュ・ウイスキー業界にアイルランドの“独立”の気運を再び取り戻そうと、当時のクーリー社の社長であったジャック・ティーリング氏が、ハンドクラフト&スモールバッチのアイリッシュ・ウイスキーを作るべく、クーリーを離れて新たに設立したのです。

アイルランドの蒸留所と樽の供給に関する契約を結び、今後使用する樽を長期にわたり確保することに成功。
しかし、その後の展開を考え自ら蒸留することも既に計画されています。

ティーリング家はダブリンでウイスキーの生産が盛んだった1700年代に既にウイスキーの蒸留所を所有していましたが、そのダブリンで現在稼動している蒸留所は皆無。
そんな同家とゆかりがあるダブリンで再び蒸留所を稼動させるべく、“ティーリング・ウイスキー・ディスティラリー”のプロジェクトが動き出しました。
大規模なビジターセンターを併設して、より多くの人々にティーリングのみならずアイリッシュ・ウイスキーを知ってもらう為の啓蒙活動もしていく予定です。

著者について: yipman 認証されたアイコン2
香港の中国武術家。詠春拳葉問派宗師。

参加無料

スペースODDITY(オディティ)
潰れたバー今ただの隠れ家

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