このシリーズは通常ヨーロッパ内のみの販売でカスクストレングス、無着色、ノンフィルターのそのままの味わいが楽しめるシリーズ。そしてアイラの人気蒸留所「ブルイックラディ」の22年物
ブルイックラディに関しては
[st-card id=866 ]ここに書いたように、あまり好みではありません。
その姿勢やボトルデザイン、センスは素晴らしいとおもいますが、肝心の味が、アイラ、ピートラブすぎるのか、私には理科室なのでした。すごいピートのオクトモアなども価格ほどの価値を感じません。
しかし店主がわざわざLINEでお知らせしてきて、絶賛していたので、22年というのを楽しみにいただいてみました。
これが、私のブルイックラディへのイメージを一変させる感動の美酒でございました。
麦か樽か、その風味がかなり深く浸透しており、そんなにピートばかりが主張してきません。たしかにアイラらしいピートに包まれていますが、脇役に徹しています。こんなに丁度いいピーティーさを感じたのは初めてです。
そして、味もとてもふくよかで、素晴らしい深みがあります。色もやや濃い目でとても甘く、フルーティーなので、これはシェリーですがと聞くと、バーボンなのだそうだ。長期熟成のバーボンカスクはどうしてフルーツの甘さを出してくるんだろう。
味にも優しいピートと深い樽、麦の風味が浸透していて、極上の部類のどっしりした安定感、深みがあります。
これをして、シングルモルトの極上の部類ですと断言してもいいです。最近は、安いものやノンエイジでも結構美味しくて、これで十分と妥協してしまう面がありましたが、このブルイックラディは安いものでは叶わぬ長期熟成ならではの奥深さがあります。
ピートのノリが嫌いだったブルイックラディですが、このボトルのピートのノリは今まで飲んだ中で一番です。どんな熟成マジックを使えばこういう風になるんだろう。
飲みなれた人ならば、極上の部類であることがすぐにわかるとおもいます。
なんだろう、全部の要素が深いんです。深く深く樽に染み込んでいるのです。
色々飲んできてよかったなぁ、最近はみんな似たり寄ったりを感じる中で、やっぱり違うものは違うとはっきりわかるようになりました。
なるほど、ミルトンダフもそうでしたが、苦手系とおもわれたブルイックラディ
長期熟成やボトラーになると大化けするもんだな。
スタンダードや若いのが苦手でも、長期熟成になると苦手な部分が丸くなり、それがアクセントとなって全体の調和を整える、大輪の花が咲くことがあるようです。
紙っぽいとかゴムっぽい、とっても苦手ですが、長期熟成だと嫌なニュアンスが消えて化けるのと同じです。
いやはや、久しぶりに感動モノでございました。
感動しすぎて写真がボケてしまいました。
好きじゃなかったブルイックラディをランキングさせていただくことになりました。
アイラは色々とボトラーで化けますね。
スコットランドでもっとも西に位置する蒸留所「ブルイックラディ」。
ブルイックラディとはゲール語で、「海辺の丘の斜面」という意味。1994年に一度閉鎖されたものの、2001年5月に蒸留所の閉鎖を惜しむ新オーナーによって操業が再開されました。
昔のままに職人たちによる妥協のない手造りにこだわり、ここでは120年以上前の創業当時の設備を未だに使い続けています。その頑なさがブルイックラディのほかにはない個性と特徴を生み出しているといえます。
参加無料
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