もうひとりの名脇役/オスロスク 11年スペイサイドモルト 1989シングルカスク

やべぇ、本格的に味覚音痴です。こちら、前にいただいたシルバーシールにに本当によく似ているなぁ。J&Bの原酒で有名なオスロスクですが、これもブレンデッドメインだから自己主張しないのかなぁ。

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こちらも先ほどのシルバーシールと年代が同じなのか、同じニュアンスを感じました。
しかしこちらはやや、コクがあり、より甘さが強めか、飲みごたえがあるように感じましたが余韻は短い。
感覚が鈍っているこのタイミングで似たものを続けて飲んだような気がします。

また、出直しで飲んでみよう、美味くないんじゃなく美味いです。飲みやすいです。しかし個性を拾いにくい。
これの個性を語るにはまだ甘ちゃんな私です。

だから、もうひとりの名脇役という事で今回は備忘録のみで締めさせていただきます。

まろやかでバランスのいい風味を放ち、それでいてしっかりとしたボディもある秀逸なスペイサイドモルト、それがこのオスロイスク(オスロスク)です。蒸留所は1974年に、ブレンデッドスコッチJ&Bの原酒確保、そして新たなシングルモルトを誕生させる目的で建設されました。スコッチの歴史を考えればまだ若い蒸留所なのですが、品評会では並みいる老舗蒸留所とも渡り合い、数多くの賞を受賞していることがオスロイスクの実力を証明しています。

このシングルモルトについてよく話題にされるのは、発音の難しさです。オスロイスクはAuchroiskと綴られ、ゲール語で“赤い流れを渡る浅瀬”を意味します。ゲール語の発音は英語的な感覚が通用しないことが多く、知らなければこれもオスロイスクとはちょっと読めませんよね。ウイスキー評論家だった故マイケル・ジャクソン氏も、「ch」を「ス」と発音するのはどうにもしっくりこないといったコメントを残しています。

オスロイスクという名前は特に外国人には覚えにくい言葉であるため、オフィシャルボトルにはかつては「ザ・シングルトン」という馴染みやすいブランド名がつけられていました。しかし、1997年にオーナー会社の吸収合併が行われ、それと同時にシングルトンというブランドはなくなってしまったのです(昨年、10年ぶりにシングルトンという名のウイスキーが復活しましたが、中身は別の蒸留所のシングルモルトが詰められています。)。今日オフィシャルボトルは、「花と動物シリーズ」から10年物が、そしてレアモルトシリーズから28年物がオスロイスクの名前で出されています。

蒸留所があるのは、クレイゲラキとキース(ともにウイスキー産業が盛んな町として有名)のちょうど中間に位置するマルベンという村です。仕込み等に用いられる水は、ドリーの井戸と呼ばれる泉とマルベン川から引いています。ドリーの井戸の水は良質な軟水として知られ、この井戸水の発見がこの地での蒸留所建設が決まった大きな理由のひとつだったとも言われていますね。

ザ・シングルトンとして華々しくデビューしたオスロイスクでしたが、今のオーナーのもとでは残念ながら不遇な扱いに甘んじています。しかしその実力は、他の有名蒸留所にも引けをとらない素晴らしいものです。出回っているボトルのほとんどはボトラーズものですので、仕上がりには多少のばらつきがあるでしょうが、ぜひ試して欲しいスペイサイドモルトのひとつです。

著者について: yipman
香港の中国武術家。詠春拳葉問派宗師。

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