手の届かなくなった女/ハンターレインOMC ミルトンダフ19年

バランタインの原酒として知られるミルトンダフ、初めて飲んだ時の印象は苦手系でした。しかし、店主のプッシュとみんなの意見が「俺のと違う」のでリベンジや。

俺のとは違うな~

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これを飲んだ時はバランタインの力強さ、骨格を司るのがミルトンダフで
華やかな香りを担うのがグレンバーギー

であるという解説の通り、ミルトンダフの印象は紙と理科室だったのです。新製品だったので固さも目立ちました。

横浜の最果て店主が久々にいいもの飲んだメッセージをしてきて、それがこれでした。さ、さ、34年かよ、さすがにこれが飲める店もお金もなさそうだが、19年があったのでリベンジなるか・・・

これがもう、バランタインシリーズとは別物でした。

グレンバーギーがなくてもフローラル、フルーティー、リンゴの爽快感が抜群です。このリンゴ感は透き通るようなクリアで抜けた感覚を出してくれるので好みです。

そして味わいも深く、やっぱりフローラル、抜けも余韻も抜群です。
理科室を飛び出して花畑、リンゴ園に来た感じです。

でも、よくあるモルトと何か違う、やっぱり俺にとってのミルトンダフは骨太で紙っぽさも残るのです。けれどこの苦手な紙っぽさも、熟成が長いと調和がとれて、嫌に感じなくなるのはこれと同じです。

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いわゆる牧草っぽい、紙っぽいニュアンスのシングルモルトは個人的に若いと美味しくないですが、しっかり熟成させると、こんなにも甘さと香りと余韻が広がるんだな

これです。

だから他のスぺイサイド系のよくあるリンゴ系とも違います。個性があります。

この日飲んだ中では一番かな、最初から最後まで風味も味わいも深く余韻も一番長い。歴代ベストに入れてもいいくらい抜き出ていましたが、最近何をもってベストにしたのか自分でもわからなくなってしまったので、歴代10指に入るくらいにしておこう。

一言でまとめると、

今まで食べた最も美味しいリンゴ

でしょうか。

100%個人的な経験になりますが、15歳で出会った時は苦手なタイプだったが、19歳になって再会したらメチャタイプに変わっていた。

そしてもう手遅れ・・・

な女性なのでした。

届くっちゃ届くんだけど、一度嫌いと言った手前謝ります。

ミルトンダフごめんよ

2013年に、大御所ボトラーダグラスレイン社の元代表スチュワート・レイン氏が、二人の息子と旧ダグラスレイン社スタッフらとともに新しく起ち上げた「ハンターレイン(以下HL)」社。 
HL社の看板ブランドである「オールド・モルト・カスク(OMC)」シリーズは、厳選された質の高さゆえ、非常に人気を博しております。 
OMCシリーズは、通常アルコール度数50%でボトリングされております。

1824年創業。グレンバーギー蒸溜所の東側に位置し、バランタインの骨格を成す原酒を生み出し続けているミルトンダフ蒸溜所。敷地内にあるブラックバーンの水は、かつてこの場所に修道院があった頃、エールビールの製造に用いられていました。

著者について: yipman 認証されたアイコン2
香港の中国武術家。詠春拳葉問派宗師。

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