スペイサイドの眠れる森の美女/インペリアル1995 ゴードン&マクファイル

常連化しそうなバーでいただいた気になる一本、久しぶりに溜息・・・何も言えねぇ、無言に襲われる美酒でございました。

少しだけはまったけれど、最近は欲しいもの、狙ってるものが決まっているのでモルトをあまり買わなくなりました。発見しても許容範囲を超えて高いものはスルー。こんな姿勢じゃもうたぶん手に入らないだろう。しかしこのインペリアルは久しぶりに所有欲が沸きました。今頑張っておかないとますます手が届かなくなりそうです。

味や香りのその前にインペリアルのお勉強。

スペイサイド産のインペリアルは、レアなシングルモルトの一つです。軽やかな果実風味と、ドライですっきりとしたフレーバーが特徴的。比較的ライトボディに仕上がっていますので、アペリティフにはぴったりですね。インペリアルはウイスキー専門家だった故マイケル・ジャクソン氏がひいきにしていたシングルモルトの一つで、彼によれば古いものはスモーキーで非常にコクがあったそうです。

創業は1897年。ダルユーイン蒸留所(1852-)の第2工場として、スペイ川を挟んだ対岸に建造されました。折しもその年は、ヴィクトリア女王在位60年であるダイヤモンドジュビリーに当たっていて、インペリアルという名前はそれに因んでつけられました。スコッチウイスキーの蒸留所名は、地名や自然環境などに由来するケースがほとんどなのですが、インペリアルは数少ない例外の一つですね。

かつてほとんどの蒸留所では、建物は石材と木材で造られていました。これは例えるならウイスキーという燃料が焚き木で包まれているようなもので、どこの蒸留所でもたいがい1度や2度の火災は経験しているともいわれています。そんな宿命ともいえる問題の解決に、初めて取り組んだのがインペリアル蒸留所でした。建築素材にアバディーン産の赤レンガと鉄筋という難燃性のものが使用され、蒸留所に火災はつきものだと考えられていた当時の常識を覆したのです。

蒸留所があるのは、スペイ川中流域にあるカロンの地。川沿いの左岸にインペリアル、右岸にはダルユーインがあります。1989年にアライド・ディスティラーズ社がオーナーになり、それ以降バランタインなど同社のブレンデッドウイスキーの原酒としてして使用されてきました。2005年にペルノ・リカール社によって買収されますが、同年に操業は停止され現在でも再開のめどは立っていません。周辺ではすでに宅地開発が始まっていて、近い将来取り壊されてしまう可能性が高くなっています。

インペリアルのウイスキーはそのほとんどがブレンデッドウイスキーの原酒として使用され、オフィシャルのシングルモルトはほとんど発売されたことがありません。そのため大変レアですが、ボトラーズものならまだ入手は可能です。飲めるうちにぜひ飲んでおきたいモルトの一つですね。

閉鎖蒸留所ものですが、クレイジー価格にはなっておりません。

まず、43度しかないのにとてもコクがあり華やかです。スウィーティーでフローラルで、香りの印象は◎
そして味もその期待通りの華やかさでエレガントです。上品な刺激が広がります。あっこれなんだっけな、リンゴかな、洋ナシかな、やっぱリンゴだな、キリリと余韻を残してくれます。
かなり減っていたので心配でしたが店主の言うようにかなり華やかに開いておりました。

なんでこんなに美味いのに閉鎖するのかよ、という素晴らしさです。
なるほど、何かに似ているようでこれが一番な感じもしますが、何かとはブレンデッドの古酒で感じたものかもしれません。
ブレンデッドの原酒としてのみ存在したといわれるインペリアルの個性でしょうか?

ここまで素晴らしいとインペリアルを使ってブレンデッドの美酒を作るというよりは、いかにしてグレーンなど他のものを混ぜてインペリアルの風味に近づけるか、だってインペリアルだけの方が美味いもんという感じです。

この店では残りわずかですが、地元柏でこのインペリアルは2か所で目撃してますので、まだまだ楽しめそうです。

どうか、シグナトリーとかケイデンヘッドで手ごろなインペリアル発見できますように・・・

また言っちゃいますが、これを飲んできらいならスコッチは諦めろ
スコッチ好きでこれを飲んでないなら諦めろ、じゃなくて飲んでみろ

なまさにインペリアル(皇帝、威厳のある、最上級)な極上品でした。

どこかの紹介記事が

スペイサイドの眠れる皇帝だったので、当ブログ的には当然こうなります。

スペイサイドの眠れる森の美女

目覚めよ・・・

欲しい・・・

この酒で満ち足りてしまい、他を飲まずに店を去り帰り際、いつもの気軽な立ち飲み酒場に寄り道しちゃいました。ウィスキーは飲んでません。
混んでて隅っこで飲んでたら、野郎ばかりの中、大変美しい女性が隣にやってきました。なんてラッキー。しかしほろ酔いジジイは話しかけるべからずを遵守しているとその女性から色々と話しかけてくるではないか、聞けば自分の半分にも満たぬピチピチの若さで、ナムアミダ・・・どうもありがとうございました。これもインペリアル効果かな・・・おやすみなさい。

なんと、このブログがごく一部に認知されており、気まずくなりました。
いいえ、私じゃありません、横浜の最果て店主が書いています。今は中華街の老舗バーにいます。

著者について: yipman
香港の中国武術家。詠春拳葉問派宗師。

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