シーバスに欠かせない原酒としか知らなかったストラスアイラです。アイラと名乗ってスペイサイドなのでややこしいなぁ、実は字が違いますが。昔はアイラのブレンデッドか何かと勘違いし、軽視しておりました。
スタンダードを飲んで、美味いのは知っておりましたが、ケイデンヘッドの極上品をいただいてみました。
個性は掴みにくいですが、非常にスウィートです。カスクストレングスなので度数は高いですが、甘さと濃厚さが強いだけでアルコール刺激はさほどでもありません。
バーボンバレルは長期熟成になるとシェリーカスクなどより甘くなる気がします。
バニラのようなハチミツのようなその上品な甘さはトップクラスです。
甘美
という言葉がととても似合う、完璧、完成形なので多くを解説することができません。もう、言うことないんだよなな完成度ですが、全く同じ系統だとグレンエルギンの方が余韻と滑らかな舌触りがあって印象に残ります。ストラスアイラは香りも飲み口も甘美で濃厚で素晴らしいですが、余韻はさほど続きません。
冒険ではなく、価格以上の味わいと価値を持つ、完璧なモルトを無難に抑えておきたいならば、間違いないでしょう。何かに秀でたというよりは全てが90点くらいのパーフェクトなやつという印象です。
言葉にするのもためらわれるほどの美人です。
飲めばすぐわかります。
言葉にできない・・・ラララ
そういえば、ここはTVモニターもない東口の繁華街にない隠れ家的なお店ですが、世間のサッカー熱に合わせて決勝トーナメントで少しだけお遊びに参加しました。
朝、起きたらクロアチア、勝ち上がってるじゃん。やったー!
スペイサイド、キース地区にあるストラスアイラ蒸溜所。
創業は1786年と古く、現存するスペイサイドで最古の蒸溜所といわれています。
親会社は現在ペルノ・リカールで、2000年にシーグラムが売却された際にオーナーとなっています。
ペルノ・リカールのブレンデッド・ウイスキー、シーバス・リーガルのメイン原酒として使われています。そのシーグラムが所有する前は、ミルタウン、ミルトン、ミルトンキースなどと名乗っていたようですが、シーグラムが買収した1951年以降ストラスアイラという名前に落ち着いたようです。
また、フォン・ブイエンという泉の水から仕込み水の一部が供給されていますが、泉はケルピーと呼ばれる馬の姿をした水の妖精に守られている、と言い伝えられているとのこと。
ケルピーは泉に近づいた人を川や湖に投げ込んでしまう、と言われているそうです。ストラスアイラとはゲール語で『アイラ川の広い谷間』という意味で、よく使われるグレンという言葉は狭い谷間を表している、という違いがあります。
また、アイラはIslaと表記し、ピーティーなウイスキーの産地アイラ島のIslayとは綴りが異なります。
このボトルはそんなストラスアイラのボトラーもので、今年175周年を迎えるスコットランド最古のインディペンデントボトラー、ウィリアム・ケイデンヘッド社がボトリングしたもの。
ヴィンテージが1997年で、熟成は19年。
バーボンホグスヘッドのシングルカスクから56.6%のカスクストレングスでボトリングされています。通常、この黒いラベルのスモールバッチと呼ばれるシリーズはシングルカスクではなく、何樽かのバッティングです。
しかし、日本とケイデンショップ限定というスペックだからか、このボトルはシングルカスクとなっています。
参加無料
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